2021年8月下旬、西伊豆のとある河川に渓流釣りに行ってきました。
この川は漁協が無いようです。つまり放流も無いわけで、アマゴが居なくてもなんら不思議ではありません。
ですのでボウズ覚悟で、されども一握の期待を胸に、その川へ向かいました。
入渓
入渓点の近くに公園があるので、そこに車を停めて準備を済ませいざ入渓!
しかし川はそこそこに深い谷にあり、荒れた獣道を蜘蛛の巣を破りながら進み斜面を下る必要がありました。
目的の川が見えてきました。どうにか入渓できそうです。
川へたどり着く頃には蚊に6カ所も刺されかゆいかゆい。やつらはグローブの上からでも刺してくる…ちくしょう。
川のコンディションをチェック
渓相は山岳渓流っぽくあり、いかにも渓流魚が潜んでいそうな風貌です。水質は結構澄んでいて、川幅は狭く、水量もそこまでありません。
水温をチェック。
22℃。
え?22℃!?
アマゴの活性が上がる水温が(所説あるようですが)10℃~18℃くらいらしいです。これに従うと4℃もオーバーしていることに!
あぁ、この川はアカンかもな…とネガティブになりつつも、ルアーをラインに取り付けます。
釣行開始
川幅も無い。魚の有無も不明。と来たら1番手はこれしかない!
ARスピナー 2.1g。まずはこいつで探っていきます。
落ち込みから流れの緩くなっているポイントにキャストしてみると…小さい魚影が追ってくる!
魚は居るようです。
何度かキャストしてみると、掛かりはしませんがまだまだ追ってくる。何度も追ってくるということは、そうです、きっとアブラハヤくんでしょう。
アブラハヤとしても、生命感を感じられたことになかなかの喜びを覚えつつ、その真偽を確かめたくなったのと、やはり心のどこかでボウズは逃れたいという後ろめたい気持ちから、どうにか釣りあげたいと本気モードに。
そして念願の鈎掛かり!しかしバレてしまう。
次の一投。また掛かった!引っこ抜いてみると、やはりアブラハヤくん。こんにちは。
先ほど蚊に刺されたところがかなり痒くなってきたので薬を塗ります。持って来て良かった。
良いポイントが続く
アブラハヤのチェイスも無くなったところで、流れを上流に向かって遡行していきます。
いかにも魚が付きそうな良いポイントが続きます。ですが魚影無し。
どんどん次のポイントを探っていきます。するとまたチェイスが!
喰わなかったものの、この素早い身のこなし、そして2回目は追ってこない感じ、アマゴの可能性がかなり高いです。希望が出てきました!どうにかして釣りあげたい…スピナーがイマイチなのか?と思いミノーにしてみるもダメ。
次のポイントに向かいます。
とうとうアマゴに出会う
出た。出ました!ついにアマゴがヒット!
小さいながらも美しいネイティブなアマゴです。小さいながらも逞しく自然繁殖してくれていたようですね!
開始約50分、割と早めに今回の目的を達成してしまいましたが、元気はまだあるのでもう少し釣り上がってみます。
行く手を阻む堰堤
しばらく釣り上がっていくと堰堤が現れました。
堰堤下は魚が着きやすく1級ポイント…らしいのですが私はこの場所、ニガテです。ほぼ釣れた試しが無いのです。
色々な角度から色々なルアーを投げてみますが、やっぱり今回も釣れない。
そのうち根掛かるのがお約束。仕方ないので近づくついでに水中撮影してみました。
光量が少ないため見づらくてすみません。ちらほら小アマゴの姿が映ります。その中で気になる影が。
この黒い魚は何だろう?アマゴとはちょっと違う気がします。まさかイワナ?いやまさかな…ここは伊豆だし、水温が高い川だし…それにしても気になる。
堰堤を巻いたら魚影が増えた
渓流釣りあるあるですね。堰堤を巻いたら魚影が濃くなりました。苦労して登った甲斐がありましたよ。
しかし川幅はさらに細く…キャストできる場所もルアーを通せる距離も限られます。再びスピナーにチェンジ。
小場所を丹念に探っていくと再びヒット!
9cm程度の小さなアマゴちゃん。スピナーにしっかり反応してくれました。
その後も短い間隔でアマゴがヒットして行きます。
10cmを超えてきました。
水温が22℃とアマゴにとってはなかなか高めにもかかわらず、活性の高さに驚きです。この辺りはかなり蜘蛛の巣があり人がしばらく入っていないのは明らかで、警戒心が低いおかげでしょうか。
岩の裏からそっとキャスト。読み通りここでもヒット。
14cmのアマゴ。だんだんサイズアップしていく…あと10匹釣ったら尺超えるかな?
いかにも居そうな場所。
やっぱり居ました!またサイズアップして17cm!
もちろんこの川での全ての魚はリリースです。
水深もある良いポイント。これまでの感覚から魚が居ることは間違いなさそうです。ですが釣れるかどうかは別問題。なかなか良いサイズの魚影が1度だけチェイスしてきましたが掛かりませんでした。
水中を撮影してみるとそこには子アマゴたちの群れが。この川の生命のサイクルはちゃんと回っているようです。
巻けそうにない堰堤に阻まれ納竿
再び堰堤が現れました。
そこまで高さはありませんが、両サイドがバッチリ護岸で巻けそうにありません。
もう十分にアマゴの存在を確認できたので納竿し退渓することに。
マップアプリを確認しながら退渓出来そうな場所を探すも、基本ずっと谷間を流れている川のようで道に出ることはできなさそうです。仕方ないので川を下って入渓地点まで戻ることに。
これがなかなかしんどい!この川のこのポイントは入りにくく出にくい。まぁだからこそ今でもアマゴが自然繁殖できているのでしょう。
そんなこんなで、どうにか車まで戻りました。
釣果はあまり期待していなかっただけに、これだけのアマゴを確認できて大満足の釣行となりました。
漁協による放流が無く、人の手が入らずともアマゴが住む川。大切にしていきたいですね。
夏が終わります。
渓流釣りもシーズン終盤。次はどこへ行こうかな?
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