宿泊地から少し車を走らせトラックなどがチェーンを脱着する場所に駐車する。広くてこの時期チェーン脱着する車など皆無なので気兼ねなく停められて良い。しかし日当たりが良すぎて帰りめちゃくちゃ熱くなってた。
1本目:北見の市街地に近い中流域
朝4時20分。橋の横から入渓する。最初に目に入ってきたのは、大量のゴミ。橋の上から投げ捨てられたもののようだ。悲しいねぇ…。川のゴミといえば釣り人が良く槍玉に上がるがそんな比じゃない。目に見えるものは氷山の一角で水底に沈んでいたり流されていったゴミも多数あるのだろう。
気を取り直して水辺まで降りる。気温15℃、水温13.6℃。快晴すぎるのが釣果に影響しそうではあるが、レジャーとしては持って来いの条件だ。収録的にも光量が多いのはありがたい。
下流側はかなり落差のあるゴルジュでいい落ち込みを形成しているが、もしここで大物が掛かったらどうすることもできないので素直に釣り上がっていこう。少しの間川底はゴルジュでの延長で岩肌になっている。そこを超えれば広いプールに砂と砂利の底に変わっていく。
さっそく釣りを開始する。使うルアーはいつものスプーン、D-Sラインだ。川幅はそこそこ広いが水深はそこまでなさそうなので4gを選択する。

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開始20分で2尾のニジマスをキャッチ。いつものサイズだ。市街地から近く入りやすい川なので叩かれていそうだが、いや、確実に叩かれているだろうが、それでもすぐに釣れるのはさすがの北海道である。
入渓時から視界に入り気になっていた水深のある広めのプールをいよいよ攻める。流れ込み付近にいい魚が着いていそうだ。そろりそろりと忍び寄り流れ込みにルアーを投入。流れより少しだけ速くなるような速度で巻きアクションを維持したまま深度を下げていく。すると良い手応えと共に竿がしなる!先読みして沈めておいた水中カメラでもその魚体を捉えることができた。ただ濁りがそれなりにあるのでバイトの瞬間までは確認できなかったが。心地よい引きを堪能しつつも、前日の良型バラシの苦い記憶が蘇りヒヤヒヤしながら引き寄せる。フックが外れることなく無事ネットイン。どっしりとした良いニジマスだ。魚の呼吸が落ち着くまで暫くの間水中で休ませる。暴れなくなったのを確認しメジャーの上に優しく乗せる。少なくとも片方のエラは水中に浸かっているように気をつけたい。魚には申し訳ないが人間のエゴに付き合ってもらった。計測すると43cmくらい。しかしこのときもメジャーの使い方を間違えていて2cmほどサバ読みしていた。スライドできるプラスチックの部分をスライドせずそこを起点に測っていたのだ。それが2cmなので正確には41cmくらいだろうか。
リリースも魚体をネットに戻し極力魚には触れず気をつける。自力で泳ぎだすのを水中カメラを構えながらじっと待つ。元気に泳ぎだす姿を確認しメジャーを片付ける。
そしてこの時にやっとメジャーの使い方が間違っていることに気がついたのであった。次からちゃんと計測しよう。
今日はニジマスたくさん✨
— みまねちゃんねる (@_miyoumimane_) June 29, 2024
40オーバー2本
30オーバー3本
それ以下は数え切れない✋
同じポイントで7匹くらい出るの信じられない🫨
ここも素晴らしい川でした🙂↕️#渓流釣り#ルアー pic.twitter.com/QeWNTR1q8A
その後、ゴルジュでできた深みを探っていると1尾の魚がヒット。またいつものサイズのニジマスかと思いきや、なんと、それはオショロコマであった!まさかここでオショロコマが釣れるとは思っていなかったので嬉しさが込み上げる。デカニジマスに喰われないように祈るばかりだ。残念ながらこのヒットシーンは撮れていなかった…。良型ニジマスを釣ったことで気が抜けていたのか、その後録画ボタンを押し忘れていたらしい。
1尾目の良型ニジマスを釣った場所と似たような広いプールがまた現れる。同じ様に良型が出るかも?と期待しながら同じように攻める。すると鋭いアタリが!またしても40cmオーバーのニジマスをキャッチできた。
プールの奥はゴルジュで川幅が狭まり流速が速い。遡行はできないのでゴルジュ上を高巻きし上流側からダウンで攻める。水深もあるため4gのスプーンでは表層をただ流されていくだけだ。思い切って重量アップ、8gのスプーン、ディープカッパーでボトム付近に沈めて誘う。ここでまぁまぁサイズのニジマスとアレがヒット。おおぅ、この川もアレがいるのか。この流速で釣れるのでやはりなかなか良いサイズ。もちろんネットインせずすぐさまリリース。あまりにアレが釣れるようなら退渓しよう。
さらに進むと水深のあるプールとゴルジュ地帯にさしかかる。遡行できないので大きめに高巻きする。獣避けと思われる柵があり、電気が流れていそうな装いをしていたので触れないよう慎重に歩く。再び川へ出ると水量も減りチャラ瀬が続く渓相となった。小さいニジマスやアレが時折アタックしてくるが、日も昇り明らかにアタリが減り暑くなってきたので退渓することにした。
9キャッチ6バラシで終了。(アレはカウント外)
2本目:北見のちょっと上流の川
2本目の川に向かって山の方へ車を走らせる。1本目と同じくチェーン脱着場のような場所へ駐車。こちらは山の中だからか、1本目の時ほど広くはない。
釣りの準備をしていると少し先の道路脇に鹿が佇んでいるのを見つける。道路を渡りたい様子ではなさそうで、なにやらぽけ〜っとしている。撮影したいがまだウェーダーを履いている途中だ。急いで釣り支度を整えるも終わる頃には鹿の姿はなくなっていた。残念。
橋の脇から入渓。時刻はまだ9時前だ。気温24.5℃水温14℃。水温は良さそうだが気温が高い!晴天の元、直射日光を浴びるとなかなかの暑さだ。やや上流域ではあるがこの川は開けていて影になる場所があまりない。水分補給を忘れず熱中症に気をつけたい。
早速釣りを開始する。いつものスプーン、D-Sラインで攻めてみる。3gでも良さそうな川幅だが、1本目の延長で4gが着いたままだったのでめんどくさがってこのまま開始。
橋脚回りは流木が詰まっていて良さそうなポイントだ。1投目、ダウンで流木回りを漂わせると早速ヒット!いつものサイズのニジマスだ。ここで3キャッチ。何度かバラシもあった。
橋脚でのアタリが止まり、上流へと釣り上がる。瀬が続くが、川底には大きい石や流木がありそれなりに変化に富んだ渓相で、いそうなポイントを探ればだいたい反応がある。時折深みもあり同じポイントで何匹も喰ってくる。なんてことない瀬で35cmの良型ニジマスもヒットし、釣りのフィールドとしては申し分ない川だ。ニジマスしか釣れないという点は素直に喜べないが…。
途中、透き通ったカタツムリが歩いているのを見つけた。すごい綺麗だ、なんという種だろう?
川に透き通ったカタツムリいた🐌 pic.twitter.com/gy9ffIMLGf
— みまねちゃんねる (@_miyoumimane_) June 29, 2024
それにしても暑い!直射日光がキツい。GoProが熱で止まるのでこまめに水を掛けながら進む。日陰が欲しい!アタリが止まらない分遡行も遅いのでその分太陽に焦がされていく。暫く進むと背の高い木が両岸につくようになり暑さを凌げるようになった。しかし反面見通しも悪くなり、ヒグマの恐怖心も強くなる。ベアアラームを鳴らしながら遡行していく。
途中、やたらとバラシが連続した。フックを交換してもバラす。バラす時とバラさない時は何が違うのか?しっかりアワセが決まっていない自覚があるときもあるが、決めたと思ってもバレることはある。これだけアタリがあるんだ、せっかくならバラシの研究をしてみよう、と思い立った。
大げさなくらいに力を込め、鬼フッキングするようにしてみた。しかしバラすときはバラす。次に逆にアワセを入れないでみた。向こうアワセというやつだ。アワセを入れないので全てバレるのかと思いきや、バレないことも半分ほどあった。5割くらいの気持ちでアワセを入れるようにもしてみたが特に顕著な差は見られなかった。
掛かった後にガン巻きするのか、ゆっくり引いてくるのか、その辺りも試してみたがどちらが有効というのも感じられなかった。
結局、魚の掛かりどころ次第でバレたりバレなかったりするのでは…。結論を出すには早いが、運の要素が多分にあるような気がする。
「ここにこのように掛かった場合はこうしたらいい」というのはあるだろう。例えば、皮一枚で掛かったのに鬼フッキングやガン巻きをしたら身切れするのは当然の結果であるように。しかし掛かった瞬間にそれを判断できない限り机上の空論にすぎない。長年続けて達人の域に達したら、ある程度は経験と勘で判断できるものなのかも知れない。引き寄せてきて目視で判断できた後にランディングのアプローチを変えることなら今の私でもできなくもないかも知れない。
そんなこんなで数もサイズも楽しみ、今はもう使われていないであろう橋から退渓。この橋は道が続いておらず少々森を抜けて道路へ出る。その間のヒグマへの恐怖はなかなかで、道路へ出た時に安堵する。
道路を歩いていると1台の車が追い抜いていった後で私の停めている車の付近で停まった。横を通り過ぎると話しかけられる。そうだと思った。「釣れたか?」と話しかけてくるじいさん。「小さいのばかりですが、結構釣れました」と答える。「何が釣れた?ヤマメか?」じいさんが食い気味に聞いてくる。なんだかヤマメがこの時期禁漁なのを誘導尋問してきているように感じた。「ヤマメはこの時期禁漁ですから釣りませんよ。ヤマメは1匹もいませんでした。全部ニジマスでしたよ。」とちゃんと遊漁規則を心得ていることをアピール。すると「クマでるぞ」と連呼してくる。クマ対策はひとしきりやっていることを伝え、クマ忌避剤”くまをぼる”を見せると、「そりゃ〜いいな〜、それなら大丈夫かもなぁ」と言っていた。じいさんも釣りが好きだけどなかなか出来ないでいて寂しかったのかもね。でも釣り後で疲れてるし何より暑いし、早く解放してほしかったので適当に切り上げ自分の車へと向かった。
バラシの実験をしたこともあり、51キャッチ57バラシで終了。1日どっぷりやれば3桁キャッチも余裕そうな川だった。
翌日から3日間、嫁さんもこちらにきて観光するので釣りはお休み。6月が終わり旅の終わりも近づいてきた。

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□北海道に遠征してきた話 0 〜計画と振り返り〜
□北海道に遠征してきた話 1 〜静岡沼津→苫小牧→富良野〜
□北海道に遠征してきた話 2 〜富良野→占冠〜
□北海道に遠征してきた話 3 〜占冠→帯広〜
□北海道に遠征してきた話 4 〜帯広→足寄〜
□北海道に遠征してきた話 5 〜足寄〜
□北海道に遠征してきた話 6 〜足寄→北見〜
□北海道に遠征してきた話 7 〜北見〜
■北海道に遠征してきた話 8 〜北見→遠軽〜
□北海道に遠征してきた話 9 〜遠軽→旭川〜
□北海道に遠征してきた話 10 〜旭川→札幌〜
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