ホテルを明け方に出る。さっ、寒い!!霧も出ている。そそくさと車に乗り込み気温計を確認する。8℃!?6月下旬でもこんなに冷え込むのか…さすが北海道である。ちなみに日中の最高気温は28.5℃まで上がったらしい。
1本目:足寄の川
昨日先行者が居て入れなかった川に到着。よし、今日は誰も来ていない。それにしても寒い。こんなこともあろうかと重ね着とパーカーを持ってきておいて良かった。それらを着込みいざ入渓。
今回は川幅も水量もそれなりの川である。大物に備えて、新しいタックルを準備してきた。
ロッドはシマノ トラウトワン S64L、リールはシマノ 24ツインパワー C2500SXG。
流石にいつもの小渓流用ロッドではUULで心もとないので今回はLを用意した。
余談だが、実はリールは遠征初日からずっとこのツインパワーで、スプールだけステラのものを使用していた。22ステラはアームカムが破損してしまってオーバーホールも兼ねてシマノに入院中となり、今回の遠征に間に合わなかったのである。C2500のツインパワーではあるが、ボディサイズはC2000と同様なのでスプールを変えてしまえばなんら問題なくC2000として使用できるのである。

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さて、いつもより強めのタックル、大物どんとこいである。当然使用するルアーも大きめ。今回はD-Sラインのスプーン6.5gでまずは様子を見てみた。
霧立ち込めるフィールドで橋脚の回りを探ってみるも反応なし。
次に大きめのミノーで下流方面を探ってみる。やはり反応なし。
前日までの反応の良さとのギャップもあり不安になってきた。
そこそこ日が登り大分明るくなった。いつしか霧も消え冷えた体が温まっていくのを感じる。しかし魚の反応は全く無い。
困ったときのスピナーにすがってみることにした。ブレットン5gにチェンジ。フックはシングルバーブレスに変えてある。エリアトラウト用のフック、エリモンだ。大物を想定したセッティングである。
スピナーに変えて1投目、ゴツンと確かな手応えが伝わってきた。なかなかの重さだ。トラウトワンのファーストヒット、果たしてどんな魚だろう?
引き寄せてみると、なんと37cmのウグイだった。トラウトワンなのにトラウトちゃうんかーい!と思わずツッコんでしまった。しかしさすがの北海道である。ウグイもデカい。それにこのウグイ、口が尖っている。おそらくエゾウグイでこれも地元では釣れない魚だ。これは嬉しい1尾。スピナーの直線的でスローな動きだからウグイが喰えたのかも知れない。

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気を良くしてスピナー続投。すぐに次のヒットが訪れる。今度はよくいるサイズのニジマスだ。さらに釣り下がり小さなウグイを追加ヒット。
下流の方は右岸が絶壁になっており川幅が狭まって流れと水深が生まれている。大物の予感がしそのポイントまで移動、ダウンクロス〜ダウンでスピナーを漂わせる。ほどなくしていつものサイズのニジマスがヒット!ダウンで掛けるとこのサイズでも引き抵抗がそれなりだ。
それなりのニジマスで場が荒れてしまったので大物は出ないかな、と考えながら引き続きスピナーを流していると、不意に引ったくるようなアタリと同時にドラグから糸が出ていく。なんという重さ!ダウンであることも手伝ってものすごいパワーだ。ぐんぐん引いたかと思えば、突然根掛かりのようにカッチリ動かなくなった。川底で抵抗しているようだが引っ張っても全く動かない。あまりに重いのでグリップエンドを肘に当てて凌いだ。いつものロッドには長いグリップエンドがないので、新しいタックルだからこそできるやり方だ。しかしこの慣れない小手先の技が良くなかった。グリップエンドが肘から滑り落ち、一瞬テンションが緩んでしまったのである。つまり根掛かりを外すときにラインを弾く動作、あれをやったのと等しい行為をせっかくの大物に対して行ってしまったのである。なんという愚の骨頂。張り詰めていたラインは力なくたるみ、大物はどこかへ消えてしまった…。
録画を見返してみるとほんの20秒程度の出来事だったが、その時の私にはとても長い時間に感じられた。その後手を変え品を変え色々なルアーを試したが、大物が再び喰ってくることはなかった。
いつものサイズのニジマスやウグイはその後も釣れるが、大物のバラシが悔しすぎてもうほとんど上の空である。そして日が登りバッチリやった防寒対策のお陰でめちゃくちゃ暑い!
橋より上流も少し攻めてみたが見た範囲であまり良さそうなポイントもなく、反応も薄い。熱中症の危機も感じつつあったので退渓とした。
9キャッチ2バラシで終了。
2本目:同じ川の上流へ
同じ川の上流へ入渓するため、車を北へと走らせる。川沿いの左右草が多い茂る砂利道を進んでいき目的にに到着。すると1台の車が目に入る。また先行者か。この川は人気河川なんだなぁ。まぁ入りやすいし当然か。釣り人の姿は見えないが、砂利道は続いているので2kmほど離れた場所まで移動して入渓することに。
気温は22℃を超えていた。気温自体はそれほどでもないように思えるが、直射日光を受けると大分暑い。対して水温は15℃程度。本日の釣りでは問題なさそうだが、真夏だとこの川も結構水温上がるのではと思う温度だ。
この川も北海道特有の平べったい川だ。大きく曲がる場所で中洲になっていて細い方は縁ができている。まずはここを攻めてみることに。
スプーンやスピナーを流してみると明らかに魚の反応がある。しかしこのときは掛けることができなかった。
中洲を超えて合流点まで釣り下がる。チャラ瀬が続いた後に大きめの岩がいくつかありカーブを形成している。その部分は水深がありそうだ。そのポイントまででいつものサイズのニジマスが1匹、期待していた深場では何も釣れなかった。
そこから折り返し上流へ釣り上がる。先程の中洲の反対側を攻めてみる。瀬をダウンクロスでじっくり誘うと27cmくらいのニジマスがヒット。その後もいつものサイズのニジマスを追加。
さらに上流へ向かうが、見渡す感じずっと変化のない流れが続いておりどうにも上がっていく気力が出ない。先行者が釣り下がってきたら出くわすかもしれないとも思ったのでもう終わりにしようと決めた。
入渓した場所までルアーを投げながら戻る。すると先程自分が通った場所で魚の反応がある。これはもしやと思い、最初の反応が多数あった縁をもう一度攻めてみることにした。読みは当たり、そこで何匹かのニジマスをキャッチすることができた。タイミングってのは大事なんだな、というのと、一度攻めた場所でも小一時間程度のクールダウンでまた反応が出るようになる北海道のポテンシャルに感動する。
5キャッチ4バラシで終了。
釣れていないわけではないが北海道の釣りとしてはパッとしない釣果で、動画の編集どうしようかな…と悩みつつ、北見の宿を目指した。
この時点でまだ午前11時。予定より大分早く納竿したので宿に早く着きすぎてしまった。この日の宿は大江本家さん。フロントに尋ねたがチェックインの時間まで入れないしレストラン等も営業時間外とのこと。食事できる場所を聞いたら近くの道の駅を案内いただいたのでそちらに行ってみることに。
道の駅に併設された出店?でラーメンをすすり、ザンギをいただく。うん、普通。唐揚げと何が違うんだろこれ?腹を満たし道の駅の中を見てみる。
サケ科に関するものやヒグマに関するグッズが多い。オショロコマの生態について詳しく書かれた本などもあって有意義に過ごせた。
隣には山の水族館なるものがあり、そういえば寄ってみたいと思っていたので見てみることに。しかしなんと閉館中!なんでよ!イトウ見たかった!Google Mapを見た感じ別に営業期間外じゃなさそうだったのに…たまたま臨時休業だったのだろうか?残念。
適当にチェックインの時間までふらふらし宿に戻った。無事チェックインを済ませ部屋で一息ついていると何やら誰かが呼びかけながらノックしてくる。
ここは温泉で有名な老舗宿。どうやら団体客がお友達の部屋と間違えて温泉に誘ってきたようだ。勘弁してくれ。夜も団体客ががやがやと廊下で騒いでいてうるさくあまり休めなかった。古いのでドアも壁も薄いんだよね。
明日もこの宿に連泊、近くの川を回る予定だ。

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□北海道に遠征してきた話 0 〜計画と振り返り〜
□北海道に遠征してきた話 1 〜静岡沼津→苫小牧→富良野〜
□北海道に遠征してきた話 2 〜富良野→占冠〜
□北海道に遠征してきた話 3 〜占冠→帯広〜
□北海道に遠征してきた話 4 〜帯広→足寄〜
□北海道に遠征してきた話 5 〜足寄〜
■北海道に遠征してきた話 6 〜足寄→北見〜
□北海道に遠征してきた話 7 〜北見〜
□北海道に遠征してきた話 8 〜北見→遠軽〜
□北海道に遠征してきた話 9 〜遠軽→旭川〜
□北海道に遠征してきた話 10 〜旭川→札幌〜
□北海道に遠征してきた話 11 〜札幌→静岡沼津〜
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