山道の中を走り、4時20分、目的地に到着。北海道は3時半くらいに明るくなり始めるのでこの時間でも朝イチという感じがしない。
ここまで山の中を走ってきたが、すれ違う車は1台もなかった。明け方というのもあるだろうが、道路意外は鬱蒼とした森が左右にずっと続いていた。ヒグマは確実にいるだろうからこの人気の無さに不安になる。
今回もクマ忌避剤「熊をぼる」を信じ早朝の静かな森に足を踏み入れる。
1本目:北見の川(割と上流)
川幅が広い場所で5m程度の小渓流だ。高低差はそこまでなく穏やかな瀬が多いが、カーブも多く変化に富んだいい川だ。これよこれ!こういうのを求めていたんだ!人工的で退屈な川で大物を釣るのも悪くないが、私にとってはこのような素晴らしい渓相で30cm程度の魚を釣るほうが大いに価値があると感じるのだ。
準備を済ませさっそく橋の脇から入渓。すぐ下には嵐で流されてきたと思われる流木がカーブで詰まっていた。魚にとっては絶好の隠れ家になっているだろう。
この規模の川なら地元でもよく使っているD-Sラインの3gが丁度良い。流木の瓦礫回りを探ってみると早速ヒット!何の魚種かとわくわくで引き寄せると、おっと!釣っちゃいけない魚だ。時期はまだ6月で禁漁の魚なのでネットインせず速やかにリリース。動画にも乗せるのは避けておこう。

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橋をくぐり上流へ遡行する。さっそくあった魚の反応にテンションはさらに上がり、うっかりヒグマへの恐怖心が薄れそうになる。いかんいかん。気を引き締めベアアラームを時折鳴らしながら進んでいく。カーブで見通しの悪い場所では特に忘れず鳴らすようにしたい。

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チャラ瀬が続くものの、岸際の草の下やちょっとした深場にルアーを流せば多くの反応がある。次に喰い付いてきたのはエゾイワナだ。流木で流れが穏やかになったポイントでは6匹ほど一度に追ってくる。
さすが山奥、ヒグマを恐れて入渓する釣り人は限られているのだろう、魚影の濃さと反応が段違いに良い。
同じポイントで5回バラすという失態をしても6回目にキャッチできる、ヘタクソにとっても優しい川だ。
動画では都合上アメマスばかり釣れているように見えるが、実はその数以上にアレが掛かっている。イワナ系が好みそうなポイントをなるべく攻めるようにしているが、この魚影の濃さだ、釣り分けるなど不可能である。次にくることがあれば7月に入って禁漁が解禁されてから堂々と釣りたい。
浅い場所が多く、釣れる殆どはちびっこサイズ。しかし水深のあるポイントなどでは時折そこそこのサイズも顔を見せる。25cmのエゾイワナをキャッチ。このくらいになると顔つきもシャープでカッコいい。
中洲の合流点を見つけた。中洲の尻の部分は合流した水が巻き返しとなり魚が着きやすいポイント。ルアーを流してみるとヒットするが妙な手応え。スレがかりだ。引き寄せてみるとこれまでとは明らかに違う魚種であることに気付く。オショロコマだ!オショロコマを目的に北海道まで来たと言っても過言ではないのでこの渓にもいる事実がとても嬉しかった。お魚観察ケースにいれしばし眺めさせてもらう。美しい〜。
その後も大量のエゾイワナ、アレ、そして時々オショロコマといった具合にアタリが止まらない時間が続く。これだけ釣れると遡行時間も長くなる。次の予定もあるのであまり悠長にはしていられないが、楽しすぎてやめられない。22cmほどのオショロコマも釣れて大満足。
退渓ポイントより少し手前で、ここまで見られなかった大場所が現れる。大きな岩から少し高さのある流れ込みができていてなかなかの水深ができている。これだけの魚影の濃さだし大物がでるとしたらここしかない!と期待に胸が膨らむ。
ルアーを送り込むと当然のように魚が喰ってくる。しかし手応えはこれまでと同じサイズのそれ。さらにはバラす。バラした魚は大慌てで滝壺まで戻っていくだろうから他の魚の警戒心も上がってしまう。まずいことにそんなバラシを3回も重ねてしまった。これはもうダメだろう。と思いながらもルアーを引いていると、小さいながらチェイスしてくる影がある。まだ希望はあるらしい。諦めず右岸側の縁を攻めてみると、今日一番の手応えと共に竿が大きくしなる!焦らずじっくり引き寄せネットイン。32cmのアメマスをキャッチした。
アメマスとオショロコマの渓
— みまねちゃんねる (@_miyoumimane_) June 28, 2024
魚影濃過ぎて40くらい釣っただろうか?
最後の大場所で32cmのいいサイズも🎉
素晴らしい川でした😌#渓流釣り#ルアー pic.twitter.com/fwDYPksLRw
その後川は支流に別れ、退渓ポイントの橋まで雑に釣り上がる。その間でも何匹かの魚をキャッチ。
上流に行くにつれオショロコマの比率が上がっていった。
在来種だけが済む素晴らしい川だった!存分に釣り、そして無事に退渓できた安堵で大満足の釣行となった。
36キャッチ42バラシで終了。(アレはカウント外)
2本目:北見の川(ダム下)
別の川に移動。ここはとあるダムの下の川だ。先程の川ほど山奥ではないが、森の中を通る野性味あふれる川には違いない。ここでもやはりヒグマへの警戒は怠らないようにしよう。
入渓してみると水はやや濁っており川幅もそこそこ。しかしどうにも水量が多い。高低差以上に水圧が強く場所を選ばないと川を渡ることができないほどだ。ひょっとしたらダムの放水直後だったのかもしれない。
いつものスプーン、D-Sラインの4gを流し広く探っていく。流速が速いのでダウンクロスでじっくり誘う。魚の反応はぽつぽつあるがなかなかキャッチまで至らない。そして最初にヒットしたのはアレだった。しかもなかなか良型である。すぐにリリースしたので正確なサイズは不明だが、推定24cmほどだろうか?ああ、じっくり観察したかった。ここもまたくるとしたら7月になってからだな〜。

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少しの沈黙の後、続いて釣れたのはエゾイワナ。20cm弱が2尾。そして立て続けにまたアレのちびっこが掛かる。なかなかの水流の中このサイズが喰ってくるのはさすがの遊泳力と関心する。
ほどなくして23cmくらいのエゾイワナがヒット。流速も手伝って手応えが凄い。さらにまたちょっといいサイズのアレが3連ヒット。21cm〜23cmくらいだろか。立て続けに禁漁魚が掛かってしまったので、ここはアレの川だと判断し退渓することに。なので最後の1匹だけは動画に入れることにした。
2キャッチ6バラシで終了。(アレはカウント外)
3本目:大江本家前の川
昨晩と同じ宿で連泊。今夜は団体客が騒いでいないといいな…。
早めに退渓したのもあって、時間を持て余してしまった。そういえば大江本家さんのエレベーターに、目の前の川で釣りができる!と張り紙があったのを思い出す。少し竿を出してみよう。
キッズがレンタルタックルでやるのと似た条件で、ウェーダーは履かずタックルとGoPro(内蔵バッテリー)の軽装でチャレンジ。
水辺に立ち広い瀬に向かってキャスト。水遊び用に整備されているのか、何の変化もない一定の浅さの瀬だ。…釣れる気がしない。少し場所を変えて上流に向かう。川岸は草が生えていて釣りにくいが大きな石があり変化のあるポイントを見つける。ここならワンチャンありそうだ。…釣れない。
下流へ向かってみる。大江本家につながる橋の下から、さらに下流をダウンで探ってみる。GoProのバッテリーが切れた。やはりこいつは外部給電じゃないと使い物にならないな。そんなことを考えていると岸際のボサ下でヒット!バッテリー切れを待っていたかのようなタイミングだ。鞭打つように録画ボタンを押し、微かに残った電力で強引に撮影させた。ヒットの瞬間は撮れなかったものの、キャッチの瞬間は収録できた。小さなニジマスだ。とりあえず、エレベーター内の広告に嘘偽りはなかったようだ。しかし6月はアレが禁漁。そのことは特に書いていなかったが大丈夫なんだろうか?
ちなみにこの様子は2日後の遠軽での釣行動画のオマケとしてご覧いただけます。

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□北海道に遠征してきた話 0 〜計画と振り返り〜
□北海道に遠征してきた話 1 〜静岡沼津→苫小牧→富良野〜
□北海道に遠征してきた話 2 〜富良野→占冠〜
□北海道に遠征してきた話 3 〜占冠→帯広〜
□北海道に遠征してきた話 4 〜帯広→足寄〜
□北海道に遠征してきた話 5 〜足寄〜
□北海道に遠征してきた話 6 〜足寄→北見〜
■北海道に遠征してきた話 7 〜北見〜
□北海道に遠征してきた話 8 〜北見→遠軽〜
□北海道に遠征してきた話 9 〜遠軽→旭川〜
□北海道に遠征してきた話 10 〜旭川→札幌〜
□北海道に遠征してきた話 11 〜札幌→静岡沼津〜
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